ごあいさつ ~ 共同代表 大田原 俊輔 ~
この度、米子市の高橋真一弁護士との共同代表という形で,鳥取県医療問題弁護団を設立する運びと
なりました。
今まで、私自身、鳥取市内において医療事故の相談を受け、また患者側の訴訟代理人として活動して
きましたが,医療事故の被害者や遺族の方に対しては、県内での信頼できる相談窓口がなかったことに
より、ずいぶんとご苦労をかけてしまったと感じています。
医療事故の被害者の方が色々な相談機関を廻った結果、最終的に私の事務所に辿り着いたという
ケースも何件かあります。
これからは、この弁護団窓口を頼っていただけたら、そのようなことを避けられるようになるかと
思います。
私を含めて5人の仲間からのスタートとなりますが、専門家の集まりとして県民の皆様から信頼して
いただけるように今後とも団員全員で研鑽を積んでいきたいと思っております。
ごあいさつ ~ 共同代表 高橋 真一 ~
大田原俊輔弁護士と鳥取県医療問題弁護団の共同代表をさせていただいています高橋真一です。
この鳥取県医療問題弁護団を立ち上げようと思ったきっかけは,相談者の方から「どこに相談して
いいのかわからなかった。」と言われることがあったからです。
鳥取県内の医療事故の被害者の専門の相談窓口となるべく,医療問題に熱心な弁護士と一緒に
この弁護団を立ち上げることにしました。
医療事故は,病院との交渉や訴訟を提起するまでに,相談者の方からの聴き取り,カルテ等の
医療記録の取得・分析,医学文献等の収集・解析,客観的で専門的な意見をいただける医療関係者を
探して相談や意見照会など,とても労力を費やさなくてはなりませんし,訴訟後も同様です。
しかし,そのぶん,とてもやりがいのあるものだと思っています。
医療事故の被害者の方の願いである,もとの状態にもどしてほしい,真相が知りたい,二度と同じ
過ちをくりかえさないでほしい,反省し謝ってほしい,損害を賠償してほしいとの思いに共感し
寄り添いながら,高い専門性をもって医療問題に取り組んでいきたいと考えております。
ぜひ,お気軽にご相談ください。
~加藤良夫先生及び増田聖子先生が書かれた「患者側弁護士のための実践医療過誤訴訟」43頁からの抜粋~
◆ 医療被害者の「5つの願い」
医療の安全は患者の切実な願いでもある。医療の安全に役立つシステムを新たに設けようとするときには,
まずもって医療被害者の「5つの願い」に思いを寄せるところからスタートすべきであろう。
医療事故の被害者は,まず第一に,「死んだ子を返して欲しい」「元の歩ける状態にして欲しい」という「原状回復」の願いをもっている。
第二に,「何がどうなってこういうことになったのか本当のところを知りたい」という「真相究明」の願いがある。
第三に,「悪い点があったならば反省し,率直に謝罪して欲しい」という「反省謝罪」を求める。
第四に,「自分が受けた被害は自分だけでたくさんだ。二度と同じ失敗をしないで欲しい」という「再発防止」の願いがある。
第五に,「自分が受けた苦しみに対し償いをして欲しい」「生活上困っているので何とかして欲しい」という「損害賠償」である。